予防接種に関する超わかりやすいゆる解説シリーズ第4弾。
第一弾の「予防接種を受ける?受けない?~超わかりやすい・ゆる解説!」、第二弾「予防接種ってなに?「定期接種と任意接種」について~超わかりやすい・ゆる解説!」、第三弾「予防接種ってなに?「生ワクチンと不活化ワクチン」について~超わかりやすい・ゆる解説!」に引き続いて、今回は沢山ある予防接種の種類と特徴について。
目次
赤ちゃんに必要な予防接種
赤ちゃんに打たなくてはいけない予防接種は、たくさんあります。
でも、たくさんありすぎて、「何が何に効くのか」、「そもそもこの注射は何の病気を予防するのか」よく分からなくなってしまっていませんか?
予防接種をするorしないの判断にも役立ちますので、かんたんにまとめてみました。
定期接種
「定期接種」については、予防接種ってなに?「定期接種と任意接種」について~超わかりやすい・ゆる解説!を参照してください。
ヒブ(Hib)
最近定期接種に加わったワクチン。
「ヒブ感染症(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型感染症)」というHibという菌に感染することによっておこる病気を予防します。
これで怖いのはまず「細菌性髄膜炎」。
脳を包む膜に菌がついてしまう状態で、脳にとても重大なダメージを与えます。
初期の症状が熱&不機嫌くらいなので、感染がわかりにくく、手遅れになってしまいがち。
2~3%が死亡、30%くらいに脳の後遺症が残ります。
もう一つは「喉頭蓋炎」。
のどに炎症が起こる状態。
呼吸が出来なくなって窒息して死亡することがあります。
小児用肺炎球菌(プレベナー)
「肺炎球菌」という菌による感染症。この感染症自体は大人でもよくかかる肺炎の原因ですが、赤ちゃんに感染するととても重くなってしまうことがあります。
名前から肺炎だけのような気がしますが、これも怖いのは脳に感染してしまう「細菌性髄膜炎」。
こちらも感染がわかりにくく、7~10%が死亡、30~40%に後遺症が残ります。
その他、菌が血液に入ってしまう「菌血症」なども怖い病気です。
4種混合
その名前の通り、4つのワクチンが混ざっています。
ジフテリア
「ジフテリア菌」という菌がのどについて起こる「ジフテリア」という病気を予防します。
ジフテリアに感染すると、のどの炎症が強くなって、空気の通り道がふさがってしまって窒息することも。
心臓の筋肉が壊されたり、神経がまひしたりすることもあります。
破傷風
けがをしたところから「破傷風菌」が入って起こる病気。
筋肉がけいれんして縮んでしまいます。
呼吸が出来なくなって死亡することもある病気です。
百日せき
「百日せき菌」という菌がのどについて起こる病気。
現在でも感染する人がたくさんいる病気で、大人の場合はそれほど重症にはならないのですが、赤ちゃんがかかると呼吸が止まってしまう可能性があるため、とても危険な病気です。
ポリオ
「ポリオウイルス」というウイルスに感染するとおこる病気。
手足がまひして、一生後遺症が残る場合があります。
まひが残らなくても、数十年してから突然筋力が落ちたり、痛みがでたりという後遺症がでる場合もあります。
BCG
「結核菌」によっておこる「結核」を予防するワクチンです。
結核は、現在でもときどき芸能人が感染したりしてニュースになっているメジャーな病気です。
赤ちゃんが感染すると、重い肺結核になったり、脳について髄膜炎になって死亡したり、脳障害が起こることもあります。
MR(麻疹風疹混合)
名前の通り「麻疹」「風疹」の二種類のワクチンが混ざっています。
麻疹
「麻疹ウイルス」というウイルスに感染すると起こる病気。
重症になると、気管支炎、肺炎、脳炎などが起こって、死亡することがあります。
風疹
最近妊婦さんへの感染が問題になっている「風疹ウイルス」による感染症。
重症になると、脳炎になったり、血が止まらなくなる「血小板減少性紫斑」になったり、妊婦さんが感染するとお腹の赤ちゃんが「先天性風しん症候群」になったりします。
水ぼうそう(水痘)
「水痘帯状疱疹ウイルス」というウイルスによって起こる感染症。
幼稚園や保育園では、どこかしらで毎年大流行しています。
普通は熱がでて、ぷつぷつが出来るくらいですが、重症になると脳炎、肺炎などになる場合もあります。
日本脳炎
「日本脳炎ウイルス」を持った蚊にさされることで感染する病気。
重症になると、脳炎になってしまい、そのうち15%の人が死亡するといわれています。
任意接種
「任意接種」については、予防接種ってなに?「定期接種と任意接種」について~超わかりやすい・ゆる解説!を参照してください。
B型肝炎
「B型肝炎ウイルス」による感染症です。
一度感染すると「キャリア」という身体に住み着いた状態になってしまい、家族や友人に移してしまう危険があります。
急激に症状が出る「劇症肝炎」という状態になると、死亡する危険があります。
また、慢性になると肝硬変や肝がんになってしまうことも。
ロタリックス/ロタテック
「ロタウイルス」に感染することによって起こる胃腸炎「ロタウイルス胃腸炎」を予防します。
感染力が強い為、保育園、幼稚園、児童センターなどで簡単にうつってきます。
だいたいの子どもは一度はかかると言われているメジャーな感染症ですが、感染すると脱水症になったり、脳炎、腎障害になることもあって危険です。
そして子どもがかかると、かなりの確率で親もかかるので、親もかなりしんどい感染症です。
くわしくは管理人ブログの「ロタウイルス胃腸炎体験談」を参照してみてください。
おたふくかぜ
「おたふくかぜウイルス(ムンプスウイルス)」というウイルスによって起こる感染症。
たいしたことの無い病気というイメージがありますが、重症になると「無菌性髄膜炎」や重度の「難聴」、脳炎が起こって、障がいが残ったり、死亡する可能性もアル危険な病気です。
まとめ
案外よく聞く病気が多かったのではないでしょうか。
大人がかかってもたいしたことが無い病気が、赤ちゃんがかかると重症になって、命に関わったり、障がいが残ったりという危険な病気になる場合があります。
また、おたふくかぜや水ぼうそうのように「かかって免疫つければいいや」と思われている病気も、かかったときに重症化してしまう可能性はゼロではありません。
よく考えて、何を受けるか決めていきましょうね。
コメントを残す