子どもはみんな大好きなアメ玉。
小さな子どもには、誤飲の危険があって危険なのですが、兄姉がいたり、道行くおばちゃんにもらったりと、親が意図しない場面で口にしてしまうことも多いですよね。
先日、うちの2歳の娘もお兄ちゃんのアメ玉をなめていて、喉につまらせてしまい、大慌てしました。
万が一アメ玉を喉につまらせたとき、ママ&パパがとっさにするべきこととは?
救急車は呼んでもいいの?
そもそもアメ玉を喉につまらせやすい場面とは?
など、ちょっと頭に入れておくだけで、とっさの事態に冷静に対処できる、子どもの命をすくってくれるかもしれない知識をまとめておきます。
目次
飴が喉に詰まった! まずどうすればいい?
一瞬頭が真っ白になりますが、対処一つで命にも関わるタイミングです。
ぜひ一度、あらかじめ頭のなかでシミュレーションしておいて下さい。
一番最初に確認するべきなのは、「呼吸が出来ているかどうか」。
- 呼吸が出来ていない
- 顔色が悪い
- 声が出せない
- 意識がない
上記の場合は、窒息している可能性が高いので緊急事態です。
まずは119番に電話して救急車を要請します。
その後は、人工呼吸などオペレーターの指示に従って対処してください。
(スピーカーフォンなら話しながら両手を使って応急処置ができます)
まず「○歳の子ども、窒息です」と状況を伝えるとスムーズ。
通報したあとは、オペレーターの方の指示に従って下さい。
(救急車が到着するまで、どんな処置をすれば良いのかも教えてくれます)
窒息している場合は、ためらわずに救急車を呼んでOK。
救急車の到着までにアメ玉を取り除けて救急隊が来たときには平穏に戻っていても、怒られたりはしませんのでご安心を。
それよりも完全に窒息してしまった場合に、救急隊の到着が遅れるほうが大問題です。
真面目なママほどためらいがちですが、ここは迷わず119です。
呼吸は出来ているけど、苦しそう
子どものアメ玉誤飲事故で多いのは、実はこちらのケース。
うちの子どももこちらでした(ちなみに、我が子は2人こちらのパターンで喉を詰まらせたことがあります…)。
気道が完全に塞がったわけではないので呼吸はできますが、とても苦しそうな状態になります。
意識があって呼吸ができていれば、まずは落ち着いて対処します。
以下の方法を試してみてください。
喉に詰まった飴を取り除く方法
大きく分けて「胸部突き上げ法(ハイムリック法)」と「背部叩打法」があります。
母子手帳にも詳しく図入りで解説されているので、ぜひ一度読んでおいて下さい。
実際に窒息事故に遭遇した経験上、一般人が直感的にすぐに取り掛かれるのは、やっぱり「背部叩打法」のほうでした。
小さな子どもの場合は「逆さまに抱っこして背中を叩く」という行動は、直感的に身体が動くことが多いです。
とにかく覚えておきたいのは「背中を叩いても、胸を圧迫しても手段はどちらでもいいので、とにかく喉に詰まったものを吐き出させる」ことです。
テンパっているととにかく真っ逆さまに抱っこしてしまいますが、万が一の場合を考えて落下してもケガをしないように布団やクッションを足元に置くか、上記のパンフレットにあるように逆さまにはせず、体勢を安定させた上で対処してください。
この時の叩く強さですが、背骨が折れるくらいの力で叩いてOKとも言われています(窒息して死んでしまうくらいなら、背骨が折れたほうがマシということですね)。
ポイントは、手のひらでパチパチ叩くのではなく、手の付け根の骨の部分で、肩甲骨の間を「ゴン!」という感じで叩くことです。
苦しくないけれど、違和感がある
ちょっと大きくなった子どもの場合、「飴が詰まったけれど苦しいわけではなくて、喉の奥に違和感がある」ということもあります。
この場合は、慌てなくてOK。
しょせんアメ玉なので、時間が経てば溶けて流れて行きます。
お水を飲ませて様子をみてください。
大体一日程度で落ち着くはずです。
翌日になっても違和感が続くようであれば、病院で診てもらうことをオススメします。
子どもがアメ玉を喉に詰まらせやすい状況
我が子の状況や、経験者の方にインタビューさせていただいた情報をまとめると、子どもがアメ玉を喉に詰まらせるのには、一定の「起きやすい状況」というのがあることがわかりました。
- 詰まるのはとにかく丸いアメ玉。
- ママが予想しないタイミングでアメ玉をなめている。
- 子ども自身がアメ玉から意識がそれているタイミング
- 外部から子どもの予想外のアクションがあった
詰まるのはとにかく丸いアメ玉
ドロップからミルキー、のど飴まで様々です。
チュッパチャプスは棒がついているので安心しがちですが、棒から外れて喉に詰まった事故もありました。
ママが予想しないタイミングでアメ玉をなめている
誰かからもらってしまったリ、兄姉のものをもらっていたり。
案外目についたのが、通りすがりのおばちゃんに飴をもらってその場でなめたというもの。
ママは、小さい子どもにあえてキャンディーを与えようとはしない場合が多いのですが、こういう第三者からもらってしまって、たまたま食べてしまった…という場合が多くなっています。
(バスなどで乗り合わせたおばちゃんから、アメ玉をもらって子どもが「食べるー!」と言ったら、なかなか断りにくいですよね…)
子ども自身がアメ玉から意識がそれているタイミング
テレビに夢中になっていたり、誰かとお話していたりと、自分が飴をなめていることを忘れているときに起こりやすいです。
外部から子どもの予想外のアクションがあった
背後からふざけて親がおどかした、車が揺れた、テレビでお気に入りのキャラクターや動物が出た……など、物理的、精神的に関わらず子どもが予想していないことが起こったタイミングで、すぽんとアメ玉が喉に落ちてしまうことがありました。
アメ玉を喉に詰まらせないために
もちろん大前提は「アメ玉は子どもになめさせない」ということなのですが、兄姉がいたり、もらってしまったりすることもありますよね。
本人も、一度のどに詰まれば「これは危ないものだ」と認識して、欲しがらなくなる場合が多いのですが、普段から親が「まん丸のアメは大きくなってからね」と言い聞かせておきましょう。
誰かにもらってしまいそうなタイミングで「まだ上手にアメは食べられないので…」とママが断るのがベストです。
小さい子どもがアメを欲しがる場合には、紙製の棒がついたキャンディーがオススメ。
普通のスーパーや、100円ショップでも売っています。
紙の棒なので喉に突き刺さることもなく、スポンと外れて飴だけが口に入ってしまうこともありません。
正直なところ、兄や姉がいる場合の小さい子からアメを排除するのは、本当に大変です。
棒付きのキャンディーなら、お兄ちゃんたちは丸いやつだけど、〇〇ちゃんはペロペロキャンディーでいいね~!と納得してくれます。
まとめ
息ができない場合には、すぐに救急車を。
背中を叩く、胸を圧迫するのどちらでもいいので、とにかく詰まったものを吐き出させるのが大切です。
子どもがアメ玉を喉につまらせやすいのは、アメ玉から意識が離れているときや、驚いたとき、揺れたときなど。
アメ玉をなめているときには、目を離さないようにして、アメ玉に集中して静かになめさせることで、少し危険は回避るかもしれません。
…が、一番安全なのは、やはり「アメ玉は小さい子供にはたべさせない」こと。
小さい子がアメを食べたがった場合には、紙製の棒のついたキャンディーがスーパーなどでも売っているのでオススメです。
今回、子どもがアメを喉につまらせて感じたのは、やっぱりどんなに泣き叫ばれても「ダメなものはダメ!」とアメ玉は与えないことが大切です。
一瞬の油断が命を奪ってしまう可能性もある窒息事故。
どうかお気をつけ下さい。